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研究分野

  無機固体材料のエネルギー貯蔵・変換機能の抽出とその反応機構解明を、リチウムイオン電池電極材料、固体酸化物型燃料電池酸素極材料、水素吸蔵材料におい て行っています。様々な合成技術、構造解析技術、物性解析技術を柔軟に駆使し、材料の本質に多角的にアプローチすることで機能発現の機構を明らかにすると 同時に、材料開発の方向性を提示・具現化してきました。それぞれの研究テーマにおいて、世界トップクラスの成果を数多く発信しており、Nature Materials (IF : 29.5)、Advanced Materials (IF : 8.4) Advanced Functional Materials (IF : 7.0)、Journal of the American Chemical Society (IF : 8.6)をはじめとする一流の学術誌に主著者として寄与すると同時に、極めて高い被引用度(主著論文平均被引用数約74)を誇っています。将来の人類 の生活を支えるエネルギー分野の先端研究において、客観的にも高い評価をいただいているのは大変に有意義なことと考えています。今後も、いたずらに軽薄な 理念や流行に迎合せず、また基礎研究の偏狭な自意識過剰にも溺れることのないよう自戒しながら、応用と基礎の視点がバランスよく配合された、幅広く注目される新しい知見を継続的に発信していきます。
1. リチウム電池 2. 固体酸化物型燃料電池電極材料 3. 機能性新規窒化物材料 4. 水素吸蔵材料

1. リチウム電池

  リチウムイオン電池は非常に大きなエネルギー密度を有し、現在殆どの携帯電子機器に採用されている先進デバイスです。しかし、残念ながらコストや安全性の 問題から、自動車等の大型用途への採用はあまり進んでいません。当研究室では、これらの問題を解決すべくオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)の 電極材料としての有望性にいち早く注目し、その反応機構解明から最適化に至るまで、最も体系的な知見を蓄積していると自負しています。特に、我々の最新の 成果はNature Materials誌に連続して掲載され、材料開発を加速するものと期待されています。本材料系は材料科学と電池応用の双方から、日本のみならず世界規模 で非常に大きな注目を集めており、様々な分野の多くの一流の研究者達がその反応機構解明や実用展開に取り組みはじめています。このような重要研究領域にお いて、今後も世界のトップランナーであり続けるべく、さらなる高機能化や新規材料開発をも視野にいれた展開を推進しています。




Nature Materials, 7, 707 (2008)
Nature Materials, 5, 357 (2006)
 Journal of the American Chemical Society, 130, 13212-13213 (2008)

 
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2. 固体酸化物型燃料電池電極材料

  様々な燃料電池システムのなかでも、650-1000Cの高温で作動する固体酸化物型燃料電池は最もエネルギー変換効率が高く、CO2排出削減にむけた効 率的かつ現実的なソリューションとして再認識され始めています。低温動作化にむけては、酸素還元反応の分極を低減することが不可欠となりますが、当研究室 では、酸素極の単結晶化によって拓かれる新たな展開を模索しています。酸素拡散・電子伝導特性と表面触媒活性点密度に大きな異方性を有する Nd2NiO4/YSZエピタキシャル薄膜の作製に世界で初めて成功し、高活性面を選択的に暴露する技術を確立しました。このような2相界面のみから構成 されるシンプルでユニークな反応場に対し、反応機構の体系化と高活性電極の可能性追求を平行して行っています。
 

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Advanced Materials 20, 4124-4128 (2008)

 
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3. 機能性新規窒化物材料

  複数の形式電荷を取りうる遷移金属を含む無機化合物は、組成、引いては材料設計の自由度を広くとることができます。当研究室では、この原理原則を遷移金属 窒化物に適用することで、機能性材料の探索を行っています。これまでに、今まで知られていない組成の物質を発見したり、従来特殊な手法でしか得られなかっ た物質の非常に簡便な合成法の開発に成功したりと、日々の実験における意外性と期待に満ちた、萌芽的研究です。これらの中から、高い機能性を示すものも見 出されています。
 

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J. Ceram. Soc. Jp., inpress (2009)

 
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4. 水素吸蔵材料

  水素エネルギー社会の実現にむけて、効率的で安全な水素の貯蔵・運搬方法の確立が急務とされています。これまでの合金格子間への挿入ではなく、可逆分解機 構による水素吸蔵法の探索を通じて、KAlH4が4wt%以上の水素をスムースに吸蔵放出することを発見し、関連化合物の固体-水素ガス平衡の熱力学を実 験的に整理・体系化しました。無触媒で機能する初めての例であり、さらなる高機能材料の発見を目指して地道に探索を続けています。
 

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Journal of Alloys and Compounds, 353 310 (2003)

 
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